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2020年04月03日

扶養範囲を外れないパートの働き方は?社會保険?稅金扶養內の條件(130?150萬など年収の壁)


パートで働く主婦?主夫の中には社會保険や稅金の扶養範囲內で働きたいと考える人も多いのではないでしょうか。年収が一定のボーダーを超えてしまうと扶養から外れてしまうのですが、では、いくらまでに抑えるといいのかを詳しく解説します。

※この記事では、表現を簡略化するため、便宜上、扶養する人を夫、扶養に入る人を妻として解説します。

扶養には2つの意味がある

社會保険上の扶養と、稅制上の扶養

一般的に扶養というと、健康保険や厚生年金などの「社會保険上の扶養」と、配偶者控除?配偶者特別控除の「稅制上の扶養」の2つを指します。仮に、扶養する人を夫、扶養に入る人を妻とした場合、夫の社會保険上の扶養に入ると、妻は社會保険料を負擔することなく夫の社會保険に入れ、稅制上の扶養に入ると夫の所得稅や住民稅の負擔が軽くなる、というメリットがあります。どちらも扶養に入るには、妻の年収がある一定の額を超えないことが條件となり(年収の壁)、その額を超えて扶養から外れてしまうと、夫の稅金が増えたり、社會保険料を自分で支払わなければならなくなります。

扶養で意識すべき「年収の壁」とは

「年収の壁」には、夫などの配偶者の年収と、パートなど妻本人の年収とが関係します。配偶者控除は、夫と妻両方の年収上限があります。妻の社會保険や、妻本人のパート代にかかる稅金控除は、主に妻本人のパート代の年収が影響します。

一般的に耳にする「103萬円の壁」とは、2018年以前は、配偶者控除の上限と、妻本人の所得稅の非課稅枠の上限と2つの意味がありましたが、法改正により、配偶者控除の対象年収の上限が150萬円まで拡大されました。これにより、現在は「103萬円の壁」は妻自身の所得稅を支払うかの境界を意味するものになりました。

<パート主婦主夫が意識したい年収の壁>

(※)
配偶者控除?配偶者特別控除を受けるには夫の年収に制限があり、満額受けられるのは年収1120萬円以下、それ以上になると段階的に控除額が減っていき年収1220萬円を超えると対象外となります。
(※1)
?週の所定労働時間が20時間以上
?賃金月額が88,000円以上
?雇用期間が1年以上みこまれる
?501人以上(厚生年金の被保険者數)の従業員のいる企業
?學業を主とする學生(晝間學校に通う學生)でないこと

社會保険の扶養に関係する「106萬円の壁」

夫の社會保険上の扶養となるために意識したい年収は2段階あり、約106萬円と130萬円になります。
まず、「106萬円の壁」について。こちらは、パート年収が約106萬円(月約8.8萬円)以上の人が対象となりますが、パート先企業によって、適用條件が変わります。
下記(※2)の條件を満たすパート先に勤務している場合、勤務先の健康保険と厚生年金への加入義務が発生します。
これは、平成28年(2016年)10月から施行された社會保険に関するルールに則っています。健康保険と厚生年金に加入すると、保険料がパート収入から天引きされ、手取り収入は減りますが、健康保険や厚生年金に自ら加入することで、將來もらえる年金が増えたり、病気やケガで仕事に就くことができなくなってしまった時の手當が貰えたりするなどのメリットもあります。

(※2)社會保険の適用條件>
1.所定労働時間が週20時間以上である
2.1カ月の賃金が8.8萬円(※3)(年収約106萬円)以上である
3.勤務期間が1年以上の見込みがある
4.勤務先の従業員が501人以上(厚生年金の被保険者數)の企業である(※4)
5.學生は対象外である(夜間や定時制など、加入対象となる學生もある)

(※3)以下は1ヶ月の賃金から除外できる。
?臨時に支払われる賃金や1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(例:結婚手當、賞與等)
?時間外労働、休日労働および深夜労働に対して支払われる賃金(例:割増賃金等)
?最低賃金法で算入しないことを定める賃金(例:精皆勤手當、通勤手當、家族手當)
(※4) 厚生年金の被保険者數が500人以下の企業でも、「労使合意(働いている方々の2分の1以上と事業主が社會保険に加入することに合意すること)に基づき申し出している」又「地方公共団體に屬する事業所」であれば、501人以上の要件を満たす。

社會保険が全員に適用される「130萬円の壁」

106萬円の壁に該當しなかった人でも、年収が130萬円を超えると、夫の扶養を外れます。
その結果、健康保険については、住んでいる市區町村の國民健康保険か、パート先の健康保険(労働時間?勤務日數が正社員の4分の3以上に該當する場合)に加入し、自ら保険料の支払いを求められます。年金についても、自ら國民年金保険料を支払うか、パート先の厚生年金への加入をすることになります。

社會保険の扶養チェックチャート

夫の社會保険の扶養に入れるかどうかは、以下のフローチャートで確認してみましょう。

(參照)日本年金機構HP

(※5) 以下は1ヶ月の賃金から除外できる。
?臨時に支払われる賃金や1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(例:結婚手當、賞與等)
?時間外労働、休日労働および深夜労働に対して支払われる賃金(例:割増賃金等)
?最低賃金法で算入しないことを定める賃金(例:精皆勤手當、通勤手當、家族手當)
(※6) 厚生年金の被保険者數が500人以下の企業でも、「労使合意(働いている方々の2分の1以上と事業主が社會保険に加入することに合意すること)に基づき申し出している」又「地方公共団體に屬する事業所」であれば、501人以上の要件を満たす。(※7) 60歳以上又は障害者の場合は、年間収入180萬円かつ、
同居の場合 収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満
別居の場合 収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満
年間収入とは、過去における収入のことではなく、被扶養者に該當する時點及び認定された日以降の年間の見込み収入額のことをいいます。(給與所得等の収入がある場合、月額108,333円以下。雇用保険等の受給者の場合、日額3,611円以下であること。)また、被扶養者の収入には、雇用保険の失業等給付、公的年金、健康保険の傷病手當金や出産手當金も含まれます。

配偶者特別控除の年収の壁「150萬円~201.6萬円」

稅制上の扶養には、配偶者控除と配偶者特別控除があります。
夫に扶養されている場合には、夫の所得から課稅対象額が最大38萬円が差し引かれるため、その分、夫の稅金が少なくて済むというもの。

稅法上は、扶養される妻の年収103萬円以下は配偶者控除、103萬円を超えると配偶者特別控除となっていますが、実質は扶養される妻の年収150萬円まで、夫は最大の38萬円の控除を受けることができ(下記表參照)、それを超えると段階的に控除額が減っていくことになり、201.6萬円を超えると控除額は0になります。なので、実際は「201萬円の壁」ではなく、「階段の頂上」と表現する方がより正確でしょう。

また、2018年の法改正により、配偶者控除を受ける夫の年収要件の區分が3つに分かれ、年収1120萬円以下は控除額が38萬円、1120萬円超1170萬円以下は26萬円、1170萬円超1220萬円以下は13萬円になりました。年収1220萬円超の人は、配偶者控除が受けられなくなったので注意が必要です。

<配偶者控除?配偶者特別控除の控除額>

配偶者控除の対象チェックチャート

配偶者控除?配偶者特別控除の対象となるかどうかは、控除を受ける夫と自分自身の年収で確認することができます。

<配偶者控除?配偶者特別控除の確認フローチャート>

所得稅や配偶者控除?配偶者特別控除など稅金の仕組みについて、詳しくはこちらのページも參考にしてみてください。

?バイトと稅金(所得稅?住民稅)

バイト、パートを掛け持ちする場合は?

掛け持ちでの合算年収で考える

バイト、パートを掛け持ちしている場合、基本的に年収とは合算年収になります。
年収103萬円の稅制上の扶養の基準と130萬円の社會保険上の扶養の基準については、掛け持ちパート先の全ての収入を合算して判定するので注意が必要です。収入合算について、少しごまかしたい気持ちが起こる場合もあるかもしれませんが、各パート先から稅務署に、支払ったパート代の全てが報告されているので正直に申告しましょう。
年収106萬円のボーダーは、合算金額ではなく、パート先の健康保険?厚生年金の適用の基準なので、対象となるパート先での個別の判定になります。従ってこの場合、掛け持ちパート先との収入合算は関係ありません。また、掛け持ちで扶養內に収めたい場合は、勤務時間や社會保険の加入に関して、相談に乗ってくれる場合もあるのでパート先に相談しておくと良いでしょう。

確定申告はどうすればいい?

2つ以上の會社でバイト、パートを掛け持ちしている場合、1社でしか年末調整が受けられません。そのため、それ以外の勤務先については自分で確定申告を行います。ただ、1社で年末調整をまとめてくれる場合、確定申告は必要ありません。まとめる場合は勤務時間や給與がより多い會社に、他の會社の源泉徴収票を提出するのが一般的です。まとめてもらえるかどうかは、勤務先に確認しましょう。

まとめ:扶養を重視するなら年収管理をしましょう

夫の年収にもよりますが、配偶者控除?配偶者特別控除は妻の年収が150萬円以內なら満額受けられるので、その範囲內で働くなら、103?106?130萬を意識すると良いでしょう。妻自身の稅金控除と、社會保険?稅制上もすべて夫の扶養に入りたいなら年収103萬円以內に収め、自分の所得稅を數萬円払うことになるけれども社會保険は夫の扶養に入りたいなら106萬か130萬円以內に収める必要があります。年収103萬円を超えても、130萬円未満であれば、自身が支払う所得稅は數萬円ですが、年収130萬円以上となり夫の社會保険の扶養を外れた場合の社會保険料の目安は年間20萬前後となり、家計への影響は大きくなります。
夫の扶養內に収めるためには、年収のボーダーを超えないよう自分で月収や年収を調整しつつ、パート先に「扶養の範囲で働きたい」と、その意向をしっかり伝えておくことも大切です。

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